黒山羊エンタティメントグループの業務日誌です。
「硫黄島からの手紙」が今週土曜日から公開ですね。出来れば公開初日、もしくはその翌日に行きたいのですが……初日はバイトがあるし、翌日はサークルの活動があるために不可能。月曜日に行こうかしらん?
映画といえば、「武士の一分」も観に行きたいところです。キムタク主演ということで話題らしいですが、原作が藤沢周平の「隠し剣シリーズ」ですからねぇ。このシリーズが好きで、今回映画化された「盲目剣谺返し」は「隠し剣シリーズ」の中で一番好きな作品なんですよ。
どんな話かっていうのは語る気無いですけど。海外文学ばっかり読んでると思われがちですが、こう見えても一応日本人も読んでるんですよ。つっても片手で数えられるけどさ、芥川龍之介、夏目漱石、司馬遼太郎ぐらいなもんですが。しかもそれぞれ一作ずつぐらいしか読んでませんが。
芥川龍之介なんかは結構読んでみたいんだが、それ以上に泉鏡花が読みたい。けれど、そこまで追いつかない。まだ読んでないの多いしね、A・マッケンの「輝く金字塔」を買ったはいいがまだ読めてないしA・ダーレスの「淋しい場所」も読めてない。J・G・フレイザーの「金枝篇」はもう諦めたよ。あれ、無理。
と、話はそれましたが「武士の一分」で不安なのがキムタク主演っていうのがねぇ……キムタクが駄目っていうわけじゃないんだけど、少し不安なのよ。大衆迎合の映画じゃないだろうから、きっと何かしらのことがあって選ばれてるんだろうけど。
不安とはいってるが、演技力の面で問題ないと思うんだ。けれど、けれど、果たして殺陣がなぁ……っていうのが。あの藤沢周平の美しいとしか言いようの無い剣戟シーンを果たしてどれだけ表現できているのか、っていうのが気になる。
とはいえ、原作でも剣戟シーンはほんの少ししか無いんですが。ラストにちょっぴり、ってな具合。けれど、妙に印象が残るんだよなぁ。クライマックスだからというのもあるんだが、やっぱり文章の美しさというものがある。
あの美しさは、おそらく日本人独特のものだと思うんだよ。「武士の一分」を既に観て興味を持った人、また観ようと思っている人はぜひ藤沢周平の「隠し剣シリーズ(全二巻)」を読んで欲しい。文章が実に美しく、時代小説が苦手な人でも必ず読めるはずだ。
今は文春文庫から「隠し剣狐影抄」と「隠し剣秋風抄」が出ている。シリーズではあるが、続き物ではないのでどちらから読んでも構わない。また短編集なので、非常に読みやすい。今回映画化された「盲目剣谺返し」は「隠し剣秋風抄」に収録されているので、「武士の一分」に興味があるのならばそちらから読むのが良いだろう。
普段、ブログで何かを薦めるときは面白いぐらいにしか言わないが、これは“買え”。いいから“買って読め”。それだけの価値はある。断じて借りるな。“買って読め”。
キツイ物言いをしているが、強制する気はもとより無い。ただ、それぐらい面白い本だということを知っていただければ幸いだ。
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